使える哲学 私たちを駆り立てる五つの欲望はどこから来たのか

講談社選書メチエ
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使える哲学 私たちを駆り立てる五つの欲望はどこから来たのか
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内容紹介

新しいウイルスの蔓延をはじめ予期せぬ出来事が次々に起こり、AIなどの技術が想像もしなかった可能性を現実にする状況は、とどまるところを知りません。全体を見通すことは難しく、自分が今どんなところにいるのかも分からぬまま、新たな事態に翻弄されながら生きている、というのが多くの人の実感でしょう。
そのとき「使える」のは「哲学」である――これが本書のメッセージです。では、どのように使えるのか。その威力を実際に体験していただくために、本書は「富」、「美」、「科学」、「正義」、「私」という5つのテーマを設けました。誰もが「富」を手にし、「美」しくありたいと願いますが、それを実現するのに必要なのが、さまざまなテクノロジーを生む「科学」だと信じています。ところが、「富」と「美」だけでは満足できず、誰もが自分は正しいと信じ、「正義」ゆえに葛藤や悲劇が生み出されます――そのすべては「私」への固執がかつてないほど強くなった時代の現象です。
つまり、「富」、「美」、「科学」、「正義」、「私」は、どの時代、どの場所でも同じだったのではなく、歴史の産物なのです。それがいかにして生まれ、いかに変化してきた結果、現在の私たちを捉え、駆り立てているのかを解明できるのは、哲学だけだと断言できます。本書は、近年の出来事からスタートして、歴史の地層を掘り進め、徐々に深度を下げていく作業を実演していきます。従来の哲学史のように歴史をくだっていくのではなく、まるで発掘の作業のように歴史をさかのぼっていった先で、真の自由を手にできるはずです。

[本書の内容]
I 富:「承認」への欲望
深度0 2019年:「富」の魔法/深度2 1867年:マルクスの価値形態論/深度3 1759年:アダム・スミスの道徳論/深度4 1517年:プロテスタント神学の救済論
II 美:「尊さ」への欲望
深度0 2019年:「美」の消費/深度1 1979年:「大きな物語の終焉」/深度2 1800年:「芸術」という神話/深度4 1590年:「何かよくわからないもの」の優美=恩寵
III 科学:「進歩」への欲望
深度0 2020年:「科学」の信仰/深度1 1962年:クーンの「通常科学」/深度4 1543~1687年:近代科学の「パラダイム」
IV 正義:「権利」への欲望
深度0 2017年:「正義」の揺らぎ/深度1 1962~71年:リベラリズムの「理想」/深度4 1690年:自然権のゆくえ
V 私:「ありのまま」への欲望
深度0 2020年:「私」の全肯定/深度3 1781年:カントの「理性」/深度4 1641年:デカルトの「コギト」/深度1 1923年:無意識を操作する広告技術
欲望の哲学史から未来へ

目次

I 富:「承認」への欲望
深度0 2019年:「富」の魔法
深度2 1867年:マルクスの価値形態論
深度3 1759年:アダム・スミスの道徳論
深度4 1517年:プロテスタント神学の救済論

II 美:「尊さ」への欲望
深度0 2019年:「美」の消費
深度1 1979年:「大きな物語の終焉」
深度2 1800年:「芸術」という神話
深度4 1590年:「何かよくわからないもの」の優美=恩寵

III 科学:「進歩」への欲望
深度0 2020年:「科学」の信仰
深度1 1962年:クーンの「通常科学」
深度4 1543~1687年:近代科学の「パラダイム」

IV 正義:「権利」への欲望
深度0 2017年:「正義」の揺らぎ
深度1 1962~71年:リベラリズムの「理想」
深度4 1690年:自然権のゆくえ

V 私:「ありのまま」への欲望
深度0 2020年:「私」の全肯定
深度3 1781年:カントの「理性」
深度4 1641年:デカルトの「コギト」
深度1 1923年:無意識を操作する広告技術

欲望の哲学史から未来へ
深度4 ~1699年:脱権威の欲望
深度3 1700~99年:世俗化の欲望
深度2 1800~99年:産業化の欲望
深度1 1900~99年:民主化の欲望
グラウンド・ゼロ 2021年~:あとがきに代えて

製品情報

製品名 使える哲学 私たちを駆り立てる五つの欲望はどこから来たのか
著者名 著:荒谷 大輔
発売日 2021年07月15日
価格 定価:1,760円(本体1,600円)
ISBN 978-4-06-523827-1
通巻番号 751
判型 四六
ページ数 224ページ
シリーズ 講談社選書メチエ

著者紹介

著:荒谷 大輔(アラヤ ダイスケ)

1974年生まれ。東京大学大学院博士課程単位取得退学。博士(文学)。現在、江戸川大学基礎・教養教育センター教授。専門は、哲学・倫理学。
主な著書に、『西田幾多郎』(講談社)、『「経済」の哲学』(せりか書房)、『ラカンの哲学』(講談社選書メチエ)、『資本主義に出口はあるか』(講談社現代新書)など。

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