「現代思想としての西田幾多郎」既刊・関連作品一覧

現代思想としての西田幾多郎

〈近代の知〉最大のアポリア、「二元論」。その難関を西田は、判断以前、主観――客観以前、「色を見、音を聞く刹那」を摘出することで、ラディカルに乗り越える。「善の研究」が創出し、生涯のキータームとなった「純粋経験」を中心に、西洋哲学の〈脱構築〉を目指した、西田「ポストモダン」哲学の全貌に迫る。

【目次】
プロローグ
序章 西田幾多郎の世界へ その生涯を追って
第一章 純粋経験とは何か
1 『善の研究』の誕生
2 なぜ純粋経験なのか
3 純粋経験の理解のために
第二章 二元論批判としての純粋経験論
1 主客二元論のアポリア
2 知情合一の経験
3 流動性の論理
第三章 経験とことば
1 経験とことばの間
2 日本語と哲学
3 経験を考えなおす
第四章 〈もの〉と〈こと〉
1 共生する〈もの〉と〈こと〉
2 〈こと〉と日本語
3 〈こと〉を表現することば
第五章 西田の芸術論
1 純粋経験としての芸術的直観
2 芸術観の深まり
第六章 自己への問い
1 真の自己
2 自己への問いとしての宗教
終章 その後の西田へ

エピローグ


あとがき
索引
●その後の西田へ