「情緒と創造」既刊・関連作品一覧

情緒と創造

甦る名著。
大数学者・岡潔の言葉!

多くの人は、人には心があることを忘れてしまっているように見えますし、教育もこんなことを続けているとどうなるのだろうというような教え方を変えようとはしません。
それでわたしは、わたしの心持ちを少数の人にでもよいから一度沁々(しみじみ)聞いていただきたいと思うようになりました。
……『風蘭』まえがきより

大自然は人の子を生むだけではありません。
これを育てます。
これがほんとうの教育です。
人はその手助けをします。
これを人は教育といってますが、ほんとうは教育の手助けなのです。
――「教育はどうすればいいのだろう」より

生前は40年間、世間と没交渉で数学の研究に打ち込んで来ましたが、晩年は世の中の乱れ、殊に教育の事が心配になって警告を発し続けました。
「心を置き去りにしてこんなことをしていると、今にひどい目にあいますよ」と講演会の席上で社長さんたちに苦言を呈したのも、経済の高度成長たけなわの頃でした。
当時は「鳩が豆鉄砲を喰ったような顔」しかされなかった父の言葉も、昨今のような世情ではもう少し理解を得られるのではなかろうかと思います。……「はじめに」鯨岡寧より

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