スウェーデンボルグ 科学から神秘世界へ

講談社学術文庫
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  • 電子あり
スウェーデンボルグ 科学から神秘世界へ
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内容紹介

18世紀のスウェーデンが生んだ稀代の科学者にして神秘思想家、エマヌエル・スウェーデンボルグ(1688-1772年)。この異才の存在こそが、カントに『視霊者の夢』(1766年)を書かせ、またバルザックをして『セラフィタ』(1834年)の執筆にむかわしめました。日本では、禅学の大家である鈴木大拙(1870-1966年)が紹介したことで知られています。
スウェーデンボルグは84年の生涯のうち、その半分を科学者として過ごします。11歳でウプサラ大学に入学したあと、イギリスやフランスに遊学して天文学や機械工学を学び、先駆的な航空機を含め多彩な発明品の設計図を残します。その後、スウェーデン国王カルル12世の知遇を得たことをきっかけに、王立鉱山局の監督官として59歳まで働くことになります。監督官として勤めるかたわら、地質学をはじめ数学、宇宙学、解剖学など多岐にわたる分野で精力的に執筆活動を続け、科学者として当時のヨーロッパに名を馳せますが、50代のときに大きな転機が訪れます。それが相次ぐ神秘体験でした。
スウェーデンボルグを科学者から神秘主義神学者へと変貌させた、神秘体験とは一体どのようなものだったのでしょうか。それはこの天才にとってどのような意味をもっていたのでしょうか。そして、彼が見た死後の世界とはどのようなものだったのでしょうか。科学から神秘世界へ、大きな飛躍があるように見え、ともすれば矛盾に満ちたものになりそうなその生涯は、実のところ極めて合理的な精神に貫かれていたのです。
2005年にユネスコの世界記憶遺産に認定された膨大な手稿も含め、スウェーデンボルグが遺した思考の軌跡を辿っていくと、そこにはこの思想家が持ち続けたたぐいまれな合理的思考の輝きと、ニュートンやカントをはじめとする当時の科学者や哲学者が、人間や魂、宇宙など世界の真理に迫るべく探求を重ねていた18世紀の時代精神が浮かび上がってきます。
日本ではいまだ知る人ぞ知る存在でありながら、ゲーテ、シェリング、ドストエフスキー、コナン・ドイル、エドガー・アラン・ポー、ボルヘスなど、綺羅星のごとき思想家や作家たちに影響を与え続けた巨人の生涯と思想の全貌を本書は活き活きと簡潔に描き出しています。ヨーロッパ思想の奥深さを知る、絶好の入門書です!

製品情報

製品名 スウェーデンボルグ 科学から神秘世界へ
著者名 著:高橋 和夫
発売日 2021年05月13日
価格 定価:1,100円(本体1,000円)
ISBN 978-4-06-522913-2
通巻番号 2650
判型 A6
ページ数 248ページ
シリーズ 講談社学術文庫
初出 本書の原本は、1995年に講談社現代新書『スウェーデンボルグの思想――科学から神秘世界へ』として小社から刊行されました。

著者紹介

著:高橋 和夫(タカハシ カズオ)

1946年、新潟県生まれ。学習院大学大学院人文科学研究科博士課程満期退学。文化学園大学名誉教授。専門は、哲学、宗教学。主な著書に『スウェーデンボルグの宗教世界』、『スウェーデンボルグの「天界と地獄」』など。主な訳書に、エルンスト・カッシーラー『カントの生涯と学説』(共訳)、エマヌエル・スウェーデンボルグ『霊界日記』(編訳)、ヘレン・ケラー『私の宗教』(共訳)など。

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