「心の哲学」批判序説

講談社選書メチエ
ココロノテツガクヒハンジョセツ
  • 電子あり
「心の哲学」批判序説
自分メモ
気になった本やコミックの情報を自分に送れます

内容紹介

+ もっとみる

目次

第一部 「心の哲学」との対決  

序 可能性の議論への違和感   
第一章 意識は無用か  
(一・一)意識は無用か──リベットの議論  
(一・二)ゾンビ論証  
(一・三)「擬似ゾンビ」と人間の生存競争  
(一・四)意識が行動に影響しないとするとどうなるか  
第二章 意識の有用性  
(二・一)現象的意識と意志  
(二・二)現象的意識の生存上の役割  
(二・三)生存上の役割の一例──色──  
(二・四)現象的意識を利用した知覚、行動  
第三章 心は物質に宿る──スーパーヴィニエンス──  
(三・一)スーパーヴィニエンスと心的因果  
(三・二)スーパーヴィニエンスと意志の自由  
第四章 運命を知りえぬことが、自由を私たちに残さないか  
(四・一)どう決定されているか知ることができない  
(四・二)進化論上の問題点  
第五章 意識は瞬間ごとに死ぬ?──ひとつの懐疑──  
(五・一)意識は瞬間ごとに死ぬのか  
(五・二)パーフィットの「人格の同一性」  
(五・三)関係Rか経験する私か  
(五・四)意識が瞬間ごとに死ぬならどうなるか
──実践的問題──  
(五・五)意識の「本質」と現実の意識  
第六章 意識とは誤解の産物である──消去主義の検討──  
(六・一)消去主義  
(六・二)消去主義と意味  
第七章 「物理世界は完結し、心の働きかけを許さない」と言えるのか  
(七・一)進化論的観点から  
(七・二)意味と自由  
(七・三)自由か必然か


二部 意識は本当はどういうものか

第八章 意識の実像──ふたつの実存とふたつの視覚経路──
(八・一)メルロ=ポンティのふたつの実存
(八・二)「自然」とは何か
(八・三)視覚のふたつの経路
(八・四)二経路説と意識論
(八・五)意識の分業と並行活動
(八・六)メルロ=ポンティの実存的意識観の見直し
(八・七)意識は何をしているか
第九章 実践的意識が見る世界
(九・一)知覚的信念
(九・二)実践と知覚
(九・三)クオリアと表象主義
結論

   

製品情報

製品名 「心の哲学」批判序説
著者名 著:佐藤 義之
発売日 2020年04月10日
価格 定価:1,925円(本体1,750円)
ISBN 978-4-06-519352-5
通巻番号 725
判型 四六
ページ数 272ページ
シリーズ 講談社選書メチエ

著者紹介

著:佐藤 義之(サトウ ヨシユキ)

一九六二年、京都府生まれ。一九九一年京都大学文学研究科博士課程単位修得退学、二〇〇一年京都大学博士(人間・環境学)学位取得。静岡大学助教授等を経て、現在、京都大学大学院人間・環境学研究科教授 。
専攻は、現象学、倫理学。著書『レヴィナス 「顔」と形而上学のはざまで』(講談社学術文庫) 『物語とレヴィナスの「顔」』(晃洋書房) 『感じる道徳』(晃洋書房) 『態勢の哲学』(勁草書房)など。

オンライン書店で見る