学ぶとはどういうことか
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内容紹介
本書は「学びの塔」である東大の総長を務め、かつ政治思想史の碩学で政治という「歴史の中で人間を動かす学問」を研究と現実とで行ってきた著者が、長年の教育実践をもとに、福沢諭吉、アリストテレス、ヘーゲルやマルクスの知の軌跡に分け入りつつ示す、「勉強」を超えて到達する「学び」の境地。旧来の常識や手本を学び、それを超えて自由になることは、人生の可能性を大きく切り開く。
「勉強」だけで満足できますか?
「学ぶ」とは人生を何度も生きるために「学び続ける」ことである。
現代の碩学が大学生から勉強し直し世代にまで贈る「知のアリーナ」への招待状。
学ぶといっても作法がある。たんに情報を「知る」段階から、「理解する」「疑う」「超える」という段階を経て、はじめて「勉強」は「学び」に発展するのだが、通常、人は「知る」「理解する」段階で学んだと思って自己満足している。しかしこれは、その時々のデータを更新する繰り返しの作業にすぎない。受験秀才や能吏になれても、現在のような激しい時代の変化に対応できる人材になることはできない。
本書は「学びの塔」である東大の総長を務め、かつ政治思想史の碩学で政治という「歴史の中で人間を動かす学問」を研究と現実とで行ってきた著者が、長年の教育実践をもとに、福沢諭吉、アリストテレス、ヘーゲルやマルクスの知の軌跡に分け入りつつ示す、「勉強」を超えて到達する「学び」の境地。旧来の常識や手本を学び、それを超えて自由になることは、人生の可能性を大きく切り開く。「学び方=生き方」なのだ。だから本書は、長寿時代の生き方ガイドでもある。
○「学び」の四段階――「知る」「理解する」「疑う」「超える」
○「勉強」と「学び」の関係
○新聞を読む「学び」の危うさ
○「考える専門家」と「考えない専門家」
○「見立て」の技法
○学校と社会の「常識」から自由になるために……ほか
目次
- 第一章 東日本大震災と「学ぶ」ということ 「想定」の呪縛
- 人間は学ぶと同時に忘れる動物
- 自然の脅威との闘い方
- 「学び」の蓄積に壊滅的打撃
- 想定の枠内での「学び」、想定の枠を超える「学び」
- 第二章 『学問のすゝめ』を読み解く 「学び」と日本の独立
- 「学び」は人生と歴史の構成要素
- 野蛮、半開、文明
- 英雄中心主義への批判
- 「私徳」から「大智」へ
- 第三章 武器としての「学び」 「変えられないもの」を「作り変えられるもの」に
- 人智が自然を「使役」する
- アリストテレスの「学び」の三分類
- 学問の目的は「良く生きる」ためではなく利益のため
- 隷属構造からの解放
- 第四章 「学び」の四段階 「勉強」で到達できないもの
- 「知る」
- 「理解する」
- 「疑う」
- 「超える」
- 洗脳や大量抹殺の知的基盤
- 第五章 何を「学ぶ」のか 学ぶ人の態度
- 人生で成功するための「勉強」
- 「勉強」と「学び」の因果関係
- 偽智者はいないが偽君子は誕生しやすい
- 出来合いの色眼鏡で「見たいものを見る」
- 第六章「学ぶ」ことの限界をめぐって 真の「学び」は手本から自由になること
- 従僕の目には英雄なし
- 「究極」「絶対」への誘惑
- プラトン、レーニンと出会う
- 万物の尺度は神か、人間か
- 第七章 専門性と「学ぶ」こと プロフェッショナルの魂
- 東大の学部の席次
- 科学的問題解決モデルの死角
- 「考える専門家」と「考えない専門家」
- 「見立て」の技法
- 賢慮・知慮
- 第八章 政治に見る「学び」 「学ぶ」ことに終わりはあるか?
- 学ばない政治の災禍
- はじめから「良い政治」があるのか
- 何が王で何が飛車かが問題
- 「コンクリートから人へ」のアナクロニズム
- 世論とリーダーの対話が崩壊
- 賢慮は学べるか
- あとがき 「学び」は人生の可能性へのチャレンジ
製品情報
製品名 | 学ぶとはどういうことか |
---|---|
著者名 | 著:佐々木 毅 |
発売日 | 2012年03月23日 |
価格 | 定価 : 本体1,200円(税別) |
ISBN | 978-4-06-282120-9 |
判型 | 四六 |
ページ数 | 218ページ |
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