「東洋」哲学の根本問題 あるいは井筒俊彦

講談社選書メチエ
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  • 電子あり
「東洋」哲学の根本問題 あるいは井筒俊彦
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内容紹介

東洋哲学とは何か。「東洋」は地理的・地域的限定を意味しているのか。また「インド哲学研究」や「中国哲学研究」など個別研究のことを指しているのか。
井筒俊彦は個別研究の枠を超えて中近東やロシア、東南アジアにも視野を広げた全東洋的思想を見据え、その根底にある哲学をつかみ、拓いていく。「ある」という事態の最深層に仏教哲学の「アラヤ識」を見届け、「空」と「無」を巡ってイスラーム哲学から現代思想までもが渉猟される。言語哲学者、イスラーム哲学研究の権威・井筒が生涯をかけた「世界的な視野を備えた新たな哲学」は、どんな地点に到達したのか。その哲学的営為の総体を受け止め、さらに先にある問題を見極める。

目次

  • 序 章 井筒「東洋」哲学
  •   「東洋」哲学/井筒「東洋」哲学は何を目指しているのか
  • 第1章 表層/深層
  •  a)表層から深層へ
  •   コトバ/深層における分節化/分節化されたものから分節以前のものへ/事事無礙
  •  b)深層から表層へ
  •   理理無礙/分節(1)―「無」―分節(2)/挙体性起/存在の階層性/基付け関係/有力・無力
  •  c)大地と理性――ロシア的人間
  •   ロシアの一九世紀/原始的自然/『コサック』/ドストエフスキー
  • 第2章 空/無
  •  a)「空」の徹底
  •   理理無礙/神の彼方/〈無分節な「ある」〉への反転/「存在」の破れ
  •  b)空と無
  •   『大乗起信論』におけるアラヤ識/ユダヤ教カッバーラー/バスターミーの「欺瞞」論/思考の無能力
  •  c)砂漠と死――ジャック・デリダ
  •   ユダヤとギリシアの狭間で/砂漠における彷徨/墓場、あるいは死
  • 第3章 〈いま・ここで=現に〉
  •  a)「本質(マーヒーヤ)と「存在(フウィーヤ)」
  •   「存在は本質の偶有である」/有「本質」か、無「本質」か/フウィーヤ・マーヒーヤ・タビーア/有「本質」論の三つの型/イスラーム「原子論」/無「本質」的存在分節/元型とイマージュ/意識と存在の構造モデル/「概念実在論」
  •  b)〈いま・ここで=現に〉
  •   「存在」の「独一性」/創造不断/吾有時/「純粋な可能性」としての「無」/証言
  •  c)「入てん垂手」
  •   聖諦と俗諦/俗、あるいは町という共同体/「無」の共同体

製品情報

製品名 「東洋」哲学の根本問題 あるいは井筒俊彦
著者名 著:斎藤 慶典
発売日 2018年02月11日
価格 定価 : 本体1,800円(税別)
ISBN 978-4-06-258671-9
通巻番号 668
判型 四六
ページ数 288ページ
シリーズ 講談社選書メチエ

著者紹介

著:斎藤 慶典(サイトウ ヨシミチ)

1957年生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。哲学博士。現在、慶應義塾大学文学部哲学科教授。専攻は現象学、西洋近・現代哲学。
著書に『フッサール 起源への哲学』『レヴィナス 無期限からの思考』『知ること、黙すること、遣り過ごすこと』(以上講談社)、『デカルト――「われ思う」のは誰か』『デリダ――なぜ「脱構築」は正義なのか』(以上NHK出版)、『生命と自由――現象学、生命科学、そして形而上学』(東京大学出版会)、『死の話をしよう――とりわけ、ジュニアとシニアのための哲学入門』(PHP研究所)など。

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