内容紹介
目次
●はじめに 生活史の束としての民俗学
「心」の民俗学と「もの」の民俗学
フィールドワークから実践へ
「庶民」の歴史を構想
「思想家」として位置づける
●第1章 『忘れられた日本人』の思想
多様な語り口による叙述
「土佐源氏」とはなにものか?
座談から浮かび上がる「相互扶助」
「世間師」の役割
宮本常一の経歴
「民俗誌」から「生活誌」へ
生活史の束を編む
●第2章 「庶民」の発見
釣り糸を変えると豊かになる
「庶民」不在の歴史
「郷土研究」としての民俗学
民俗文化と無字社会
「ふるさと」という起点
農民文学と民俗
『相互扶助論』からの影響
「残酷」という感情
「単層文化」と「重層文化」
●第3章 「世間」という公共
「世間」の重層性と複数性
常民・平民・庶民
「移動」からみた列島文化
境を越える旅人
流浪する人びと
農村指導者としての活動と離島振興法への関与
公共性への道をひらく
●第4章 民俗社会の叡智
寄り合い民主主義
共同体における自主性と束縛
女性の民俗的地位
「性」の領域
渋沢敬三が薦めた「傍流」
伝承としての「民具」
「民具学」の提唱
民具・物流・産業
オシラサマに対する独自のまなざし
「祭」で発散されるエネルギー
絵巻物に描かれた庶民生活
●第5章 社会を変えるフィールドワーク
旅に学ぶ――父の10ヵ条
すたれつつある伝承形式
伝承の公共性
文字を知らない住人たち
当事者性からのアプローチ
児童によるフィールドワークの記録
調査される迷惑
「旅」と「観光」
自然環境の捉え方
「写真」を撮ること
出版編集と民俗学
●第6章 多様性の「日本」
日本はひとつではない
「民衆史」の構想
進歩史観、発展史観に対する疑義
戦中の仕事に対する批判
イデオロギーを超えて
「歴史をつくる」ということ
●読書案内
製品情報
製品名 | 今を生きる思想 宮本常一 歴史は庶民がつくる |
---|---|
著者名 | 著:畑中 章宏 |
発売日 | 2023年05月18日 |
価格 | 定価:880円(本体800円) |
ISBN | 978-4-06-531783-9 |
通巻番号 | 2706 |
判型 | 新書 |
ページ数 | 112ページ |
シリーズ | 講談社現代新書 |
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