内容紹介
万人待望久して“幻の名著”の復活! 平安時代の歴史・文学を理解するには女官の知識が不可欠である。本書は宮廷および斎宮・斎院などで活躍した全女官について、著者がその該博豊富な法制史の知識のうえに、漢文・国文の古典をも博引傍証しながら、その沿革と実態を明確に論述した、画期的な力作である。初版刊行以来数十年を閲するもなお本書を凌ぐ女官の網羅的な解説書は著されておらず、本書の文庫化は正に学界の痛快事である。
目次
- 前編
- 1 女子の任官法(付、縉紳家のこと)
- 2 女房の品位〔1.女房ということ/2.上臈のこと/3.中臈のこと/4.下臈のこと/5.局ということ/6.仙洞女房、女院女房および内親王女房/7.女房の名のこと/8.男房ということ〕
- 3 女子の位階〔1.位階のこと/2.命婦のこと/3.女叙位〕
- 後編
- 1 女官の種類
- 2 女子の神官〔1.伊勢齋王/2.賀茂斎王/3.他の女子神官〕
- 3 後宮職員〔1.内侍司/2.蔵司/3.書司/4.薬司/5.兵司/6.みかどの司/7.殿司/8.掃司/9.水司/10.膳司/11.酒司/12.縫司〕
- 4 他の女官
- 〔1.御匣殿別当/2.女蔵人/3.采女/4.得選/5.刀自/6.女嬬/7.女官/8.女史/9.歌女、楽女、舞伎(付、五節舞姫のこと)/10.宮仕の女子〕