内容紹介
時代と社会の変容とともに「ありうべき皇后」像はあった――。血脈による正統性が保証された天皇とは異なり、人生の途中で皇室に嫁ぎ、さまざまな葛藤を克服するなかでその存在となる「皇后」。神功皇后や光明皇后ら、過去の偉大な皇后と感応しつつ、近代日本に時空を超えた皇后像を現出させ、さらにはアマテラスに自らを重ね合わせようとする貞明皇后。斬新な視点で天皇制の本質を明らかにし、秘められた扉を開いた記念碑的著作!
目次
- 第一章 序──ある詔書をめぐって
- 第二章 神功皇后と神武天皇 (1)
- 第三章 神功皇后と神武天皇 (2)
- 第四章 皇后美子・神功皇后・日蓮宗 (1)
- 第五章 皇后美子・神功皇后・日蓮宗 (2)
- 第六章 皇太子妃節子の孤独 (1)
- 第七章 皇太子妃節子の孤独 (2)
- 第八章 団欒と大病と (1)
- 第九章 団欒と大病と (2)
- 第一〇章 天皇嘉仁の発病
- 第一一章 もうひとつの大礼
- 第一二章 皇太子裕仁の訪欧と英国王室
- 第一三章 九州へ (1)
- 第一四章 九州へ (2)
- 第一五章 関東大震災
- 第一六章 大正の終焉
- 第一七章 必ズ神罰アルベシ
- 第一八章 元女官長の乱心
- 第一九章 戦争と皇太后節子・皇后良子 (1)
- 第二〇章 戦争と皇太后節子・皇后良子 (2)
- 第二一章 天皇裕仁の退位問題と皇太后節子
- 第二二章 皇太后節子の急逝
- 第二三章 よみがえる光明皇后
- 注
- 付 記
- 年 表
- 解 説 安藤礼二
製品情報
製品名 | 皇后考 |
---|---|
著者名 | 著:原 武史 |
発売日 | 2017年12月13日 |
価格 | 定価 : 本体1,850円(税別) |
ISBN | 978-4-06-292473-3 |
通巻番号 | 2473 |
判型 | A6 |
ページ数 | 656ページ |
シリーズ | 講談社学術文庫 |
初出 | 本書の原本は、『群像』2012年9月号~2014年8月号(2012年12月号をのぞく)の連載に大幅な加筆・修正を加え、2015年小社より単行本として刊行されました。 |
関連シリーズ
-
美智子さま いのちの旅 ―未来へ―
-
天皇 天皇の生成および不親政の伝統
-
明治天皇
-
昭和天皇ご自身による「天皇論」
-
明仁天皇と裕仁天皇
-
天皇陵 「聖域」の歴史学
-
国民主権と天皇制
-
元号通覧
-
皇后雅子 妃から后への三十年
-
「平成の天皇」論
-
宮中五十年
-
ドキュメント 明仁天皇
-
皇室の風
-
天皇の歴史
-
天智と持統
-
天皇家のお葬式
-
天皇と和歌
-
幕末の天皇
-
天皇陛下の全仕事
-
女官
-
華族誕生 名誉と体面の明治
-
ドイツ歴史学者の天皇国家観
-
侍従長の回想
-
天皇と日本の起源
-
美智子さま あの日 あのとき
-
美智子さま 雅子さま
-
日めくり31日カレンダー 永遠に伝えたい美智子さまのお心
-
神話から歴史へ
-
天皇陛下と皇族方と乗り物と
-
天皇交代 平成皇室8つの秘話
-
折口信夫天皇論集
-
「女性天皇」誕生の謎
-
昭和天皇の「極秘指令」
-
「象徴天皇」の戦後史
-
知られざる天皇明仁
-
甦る上杉慎吉 天皇主権説という名の亡霊
-
級友が綴る明仁親王
-
伏見宮─もうひとつの天皇家
-
人間 昭和天皇
-
聖武天皇 責めはわれ一人にあり
-
天皇と特攻隊
-
美智子妃誕生と昭和の記憶 プリンセスに密着した女性カメラマン
-
女官通解
おすすめの本
-
電子あり
秩禄処分 明治維新と武家の解体
-
電子あり
三流の維新 一流の江戸 明治は「徳川近代」の模倣に過ぎない
-
電子のみ
清水次郎長
-
電子あり
電鉄は聖地をめざす 都市と鉄道の日本近代史
-
電子あり
天皇の歴史7 明治天皇の大日本帝国
-
電子あり
華族誕生 名誉と体面の明治
-
電子あり
天皇陵 「聖域」の歴史学
-
電子あり
新装版 阿片戦争 (二)
-
電子あり
西郷隆盛の冤罪 明治維新の大誤解
-
電子あり
明治維新という過ち 日本を滅ぼした吉田松陰と長州テロリスト〔完全増補版〕
-
電子あり
「国史」の誕生 ミカドの国の歴史学
-
電子あり
私たちはどんな世界を生きているか