内容紹介
帝政ロシア最後の皇帝となったニコライ二世。その生涯は歴史の流れの大転換を一身に体現するものであった。訪日の際の大津事件、日露戦争、第一次世界大戦への突入、革命の進行に伴う退位と抑留等、歴史的事件の渦中で彼は何を見、どう動いたのか。処刑の直前まで書き続けられた日記から、日常の政務、革命への態度、人間関係、日本観などを読み解く。(講談社学術文庫)
帝国の終焉に立ち会ってしまった男の生涯。1882年14歳の時から1918年銃殺される三日前まで書かれた日記。大津事件、日露戦争、二月革命などの大事件をどう見ていたのか。激動の時代が映される。
目次
- 訪日。大津で巡査に襲われ頭に負傷
- 長崎で竜の入れ墨をした皇太子
- 鹿児島・京都で受けた大歓迎
- ロシア軍艦アゾフ号を天皇が訪問
- レニングラードに眠っていた天皇の贈り物
- 天皇の謝罪を高く評価したロシア
- 皇太子が血道をあげたバレリーナ
- 父皇帝の死、即位。アリックスとの結婚
- 新皇帝は日露戦争に乗り気でなかった
- 戦争に敗れ、革命への胎動が表面化
- 血の日曜日事件とポチョムキンの反乱
- 皇帝の人間像や功罪についての誤解
- 国会開設。地に堕ちた専制君主の座
- 日露外交での日本側主役は本野大使
- 多難な時期にも、威厳に満ちた暮らし
- ラスプーチンをめぐる宮廷の人間模様
- 革命から処刑へ。ロマノフ朝の崩壊
- ニコライ二世関係年表
- あとがき(原本)
製品情報
製品名 | 最後のロシア皇帝ニコライ二世の日記 |
---|---|
著者名 | 著:保田 孝一 |
発売日 | 2009年10月15日 |
価格 | 定価 : 本体1,100円(税別) |
ISBN | 978-4-06-291964-7 |
通巻番号 | 1964 |
判型 | A6 |
ページ数 | 352ページ |
シリーズ | 講談社学術文庫 |
初出 | 原本は、1990年、朝日新聞社から刊行された。 |
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