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コロッセウムからよむローマ帝国

流血の「剣闘士の戦い」、咆哮こだまする「野獣狩り」、そして「模擬海戦」(ナウマキア)……。連日の見世物に耽るローマ。その中心が、5万人の熱狂の坩堝コロッセウムだった。皇帝、元老院議員たちは、なぜ「パンとサーカス」を提供したのか? 解放奴隷たちがもたらした新たな階層秩序とは? ローマ帝国の縮図=円形闘技場(コロッセウム)を通して、ローマ社会の変貌を描く。

【目次】
プロローグ コロッセウムとローマ
第一章 コロッセウムはなぜ建てられたか
1 共和政ローマの政治
2 広場の「民主政」
3 ローマの見世物と催事
4 変貌する広場の集会
第二章 コロッセウムに集う人々
1 アウグストゥスの社会政策
2 観客と剣闘士
3 帝政ローマの社会構造
第三章 不作法な成り上がり者たち 解放奴隷の活躍
1 解放奴隷とは
2 富裕な解放奴隷たち
3 ファミリア・カエサリス
第四章 帝政ローマと元老院議員
1 新しい元老院議員たち
2 小プリニウスの焦燥
3 哲学者皇帝の教師・フロント
エピローグ 見世物が消える時

参考文献
あとがき
索引