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最後の遊牧帝国

14世紀、元朝が中国から撤退した後、中央ユーラシア草原は歴史の舞台から消えてしまう。しかし、モンゴル帝国の後裔たちは、各地で強大な遊牧王権をつくり、独自の文化を形成していた。そして17世紀、ジューンガル部は大遊牧帝国を築きあげる。さまざまな言語の史料を駆使し、誰も語れなかったオイラト民族の歴史を鮮明に描き出す意欲作。

【目次】
序章 遊牧民にも歴史がある
第一章 ジューンガルのガルダン、清軍に敗れる
1 ハルル・モンゴル、ガルダンに逐われて清朝に帰属
2 清の康熙帝のジューンガル親征
3 ジューンガルのガルダンの滅亡
4 ジューンガルとはなにか
第二章 モンゴル帝国の伝統
1 モンゴル民族の起源
2 遊牧帝国の性格
3 モンゴル帝国の遺産
第三章 モンゴルとオイラトの抗争
1 オイラトの出現
2 北元時代の始まり
3 オイラトの覇権
第四章 オイラト部族連合と新しいモンゴル
1 四オイラト部族連合
2 新たに形成されたモンゴル
3 再びモンゴルとオイラトの抗争
第五章 十七世紀のオイラト
1 オイラトの新しい隣人ロシア
2 ジューーガル史の通説の誤り
3 ジューガル。ハーン国はなかった
第六章 ジューンガル部の覇権
1 ガルダン・ボショクト・ハーン
2 ツェワンラブタンの時代
3 ガルダンツェリンの時代
第七章 ジューンガル部の滅亡、その後
1 清の乾隆帝のイリ征伐
2 トルグート部の帰還
3 最後の遊牧帝国ジューンガル

参考文献
略年表
あとがき
索引