ふたつの嘘 沖縄密約[1972-2010]
フタツノウソオキナワミツヤク
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内容紹介
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目次
- ……目次 ※<商品の説明>より続き
- 【第四章】 再生
- 事件から二十八年後の朝。夫がゴミ拾いから帰ってまもなくだった。「密約を裏づける米公文書が出た、と朝日新聞が報じています」転機は突然、訪れた。
- 【第五章】 逆風
- 外務省元高官も密約を認めた。ついに、夫は国を相手に裁判を起こした。しかし、敗訴。負けたまま死ぬわけにはいかない。夫はまだ、あきらめたわけではなかった。
- 〈第二部〉「過去の嘘」と「現在の嘘」 ――弁護士 小町谷育子
- 【第六章】 衝突
- 沖縄密約の文書を開示せよ――。作家の澤地久枝やジャーナリストの筑紫哲也らも立ちあがった。しかし、国の回答は「不存在」小町谷の心に火がついた。
- 【第七章】 封印
- 当時の日記で、 西山太吉は「死」について触れていた。葛藤と悔悟の末にたどりついた絶望。それから四十年近く、国への怒りが消えることはなかった。
- 【第八章】 反骨
- 「密約はない」。国はいまも嘘を重ねている。では、文書は消えたのか。小町谷は情報公開訴訟のなかでこう訴えた。〈no records, no history〉
- 【第九章】 記憶
- 「吉野さんの証言を聞きたい」。裁判長の言葉に、法廷がどよめいた。元外務省アメリカ局長の吉野文六は、沖縄返還をめぐる交渉の責任者。歴史の目撃者でもあった。
- 【第十章】 宿題
- 米公文書という「密約の証」を見つけた琉球大学教授の我部政明。その職人のような地道な作業の積み重ねが、国の築いた情報公開の厚い壁を破る武器となった。
- 【第十一章】告白
- 吉野文六は再び、法廷に立った。かつての刑事裁判での偽証を覆し、密約を認めた。三十七年ぶりに西山とも再会した。しかし、それで勝てるほど甘くはなかった。
- 【第十二章】追及
- 小町谷は突然、立ち上がった。「ひとつ、国にお聞きしたいことがあります」。原告が負わされている立証責任の一部を国に求めた。情報公開に風穴をあけようとしていた。
- 【終 章】判決
- 劇的な幕切れに、拍手が広がった。西山は目を潤ませ、妻の啓子は「離婚しなくてよかった」と初めて思った。小町谷は何度も判決文を読み返した。歴史の扉がついに、開いた。
製品情報
製品名 | ふたつの嘘 沖縄密約[1972-2010] |
---|---|
著者名 | 著:諸永 裕司 |
発売日 | 2010年12月22日 |
価格 | 定価:1,980円(本体1,800円) |
ISBN | 978-4-06-216685-0 |
判型 | 四六 |
ページ数 | 322ページ |
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