内容紹介
嗚呼――五丈原に孔明逝く!!
三国絵巻遂に完結
「蜀」が滅び「呉」も降伏。三国が統一された時、「魏」も司馬氏によって「晋」王朝にかわっていた。
「国家の大事を誤ったか!」
と李福が昏絶した孔明の枕許で、声をあげて泣いた。その声で孔明が意識を取り戻す。
「そなたが再び現われるのを待っていたぞ」
と孔明が言った。
「丞相、百年後(没後)の大事を誰に託すべきか、それをお伺いいたします」
「蒋えんがよかろう」
「蒋えんの後は?」
「費いだ」
「費いの後は?」
と李福がさらに聞く。しかし孔明は、答えなかった。嗚呼――すでに息を引き取っていたのである。時に、建興12年(234)秋8月23日であった。天愁地惨、月色無光の夜である。享年54歳であった。――本文より
製品情報
製品名 | 三国演義(6) |
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著者名 | 訳:安能 務 |
発売日 | 1999年04月20日 |
価格 | 定価 : 本体1,900円(税別) |
ISBN | 978-4-06-209035-3 |
判型 | 四六 |
ページ数 | 378ページ |