内容紹介
有名な「出師の表」から孔明の悲憤と蜀漢王朝の慟哭がきこえる
張飛は殺害され劉備も白帝城に没す。三兄弟すでに亡く更に届く趙雲の死。
国王が臨終の床で、世継ぎの後事を託して遺言を残すことが、広い意味で「託孤(たくこ)」と称された。(中略)「託孤」は一種の儀式で、厳格な定めはないが、慣例的な仕きたりがあった。つまり、世継ぎとなる世子(せいし)が臨終の床にいる父親の前で、託孤を受けた「後見人」に平伏して、「師礼」または「父礼」を取ることを誓うのが、一般的な慣わしである。稀にしかないが、特殊な場合には「託孤の鞭(べん)」が後見人に授けられる場合もあった。託孤の鞭とは、跡継ぎの新しい君主が極度の悪業非行をしながら、諫止(かんし)を受けなかった場合に、後見人が打ち据えてもよい鞭(むち)のことである。因みに、現実には託孤の鞭が授けられることは稀であるが、昔の芝居では暴君が登場すると、必ずと言ってよいほど託孤の鞭が飛び出す。──本文より
製品情報
製品名 | 三国演義(5) |
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著者名 | 訳:安能 務 |
発売日 | 1999年03月25日 |
価格 | 定価 : 本体1,900円(税別) |
ISBN | 978-4-06-209034-6 |
判型 | 四六 |
ページ数 | 382ページ |