資本主義の生育の土壌としては、イスラーム教圏や中華文明のほうが遥かに有利であったように見える。しかし実際に、無限の資本蓄積を求める「主体」が生まれ出たのは「長い16世紀」を経た西洋キリスト教圏からだった! 見えない時間を先取りし、終わってはならない経済「ゲーム」が終わることへの恐怖によって動くシステムはいかにして生まれたのか? プロテスタンティズムの倫理の特異性をあらためて腑分けし、近代が生み出した新たな「人間」存在の本質を解明する。
©大澤真幸
主体と超越
小川 圭治
哲学宗教日記 1930-1932/1936-1937
ルートヴィッヒ・ウィトゲンシュタイン,鬼界 彰夫,イルゼ・ゾマヴィラ
芸術の論理
植田 寿蔵
ヨーロッパの地理哲学
マッシモ・カッチャーリ,上村 忠男
思考実験入門 世界五分前仮説からギュゲスの指輪まで
前田 圭介,東大カルぺ・ディエム
正義とは何か
森村 進
蟻の歌(フォルミカ選書)
渡辺 一夫
嘘の真理(ほんと)
ジャン=リュック・ナンシー,柿並 良佑
哲学の世界 時間・運命・人生のパラドクス
森田 邦久
超越に貫かれた人間(長崎純心レクチャーズ) 宗教哲学の基礎づけ
クラウス・リーゼンフーバー
哲学論(フォルミカ選書)
鶴見 俊輔
近世日本政治思想の成立
今中 寛司
大澤真幸(おおさわ・まさち)1958年、長野県生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程修了。社会学博士。千葉大学助教授、京都大学教授を歴任。思想誌『THINKING「O」』主宰。2007年『ナショナリズムの由来』で毎日出版文化賞、2015年『自由という牢獄』で河合隼雄学芸賞をそれぞれ受賞。ほかの著書に『不可能性の時代』『〈自由〉の条件』『社会は絶えず夢を見ている』『夢よりも深い覚醒へ』『可能なる革命』『日本史のなぞ』など多数。共著に『ふしぎなキリスト教』『おどろきの中国』『げんきな日本論』などがある。
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