内容紹介
「スタンダード」とは本来は標準語のことである。しかし、「標準語」というと、たいていは、明治以降の「標準語」を思い浮かべるだろう。現在、アナウンサーがしゃべっている言葉、東京山の手の言葉などと言われるあの言葉だ。
ところが、本書では、江戸期以来、一貫して「話し言葉の標準形態」つまり「標準語」があったと考えている。これを、一般にイメージされる「標準語」と区別して「標準形(ルビ:スタンダード)」と呼ぼう。
書き言葉にも、標準形があった。これも、歴史をたどれば、室町時代までさかのぼる。
書き言葉を書く際の表記にも、標準形はあった。
これも、明治維新と供に成立したものではない。いわゆる、仮名遣いの問題である。
時折言われるように、歴史的仮名遣いは正しいのだろうか。
いや、江戸期には、もっと多様で柔軟な表記を許すスタンダードがあった。
このようにして、「スタンダード」と言うことを軸として、本書は話し言葉、書き言葉、仮名遣いの歴史に分け入っていく。
豊饒な言葉の世界を堪能してください。
製品情報
製品名 | 日本語の焦点 日本語「標準形」の歴史 話し言葉・書き言葉・表記 |
---|---|
著者名 | 著:野村 剛史 |
発売日 | 2019年06月12日 |
価格 | 定価 : 本体1,850円(税別) |
ISBN | 978-4-06-516385-6 |
通巻番号 | 704 |
判型 | 四六 |
ページ数 | 272ページ |
シリーズ | 講談社選書メチエ |
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