「雪のように白いはだ、血のように赤いくちびるの女の子がほしい。
神さまが、わたしのねがいを、かなえてくださるといいのだけれど。」
おきさきは、そっといいました。
「そしてかみのけは、窓わくのように黒いきれいな女の子。」
お城の部屋の窓わくは、つやつやとひかる黒い木でできていました。
「もしもそんな子どもがうまれたら、しらゆき姫と名前をつけましょう。」
グリムの名作『しらゆきゆめ』。
雪のふるお城や、かわいいこびとたち、おそろしいおきさき、
そして、きれいでやさしい、しらゆきひめ。
時代を超えて愛され続けてきた、いわさきちひろの名作えほんシリーズから、
とくに人気の『しらゆきひめ』が、
名久井直子の装丁でかわいいサイズの絵本になりました。
童話作家の立原えりかの端正な日本語は、小さい子どもたちへの読み聞かせにもぴったり。
手元においてときどきながめたくなる特別な1冊です。
*オールカラー 20点の絵を収録
*すべての漢字にふりがなつき
*本書は『いわさきちひろ・おはなしえほん(4)しらゆきひめ』(1984年刊行)を新装・改訂したものです。
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