遠足の日のガム。食べても食べても減らない菓子の初登場は凄かった! ――ニッポンのそこここに貧乏がゴロゴロしていた少年時代の、空腹と食べ物をめぐる連作エッセイ。特異な感覚をもって、虚実ないまぜの語り口で料理した本書は、おかしくせつなく懐かしく、飽食の時代に逆説にみちて、妙にクセになる味の本。空腹はおいしい! 負け惜しみで言うんじゃないけれど…。
独自の感性が描く食をめぐる連作エッセイ チュ-インゴム、ハナクソ、ニラモモ…貧しかった時代のれっきとした食物にまつわる懐かしくおいしい連作。虚実ないまぜの味付で飽食時代、くせになる格別の一品
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