義経に従うのは弁慶、海尊ら十騎のみ。弁慶勧進帳の奇策で辿りついた平泉も、秀衡・吉次らが相次いで没し、義経と弁慶の運命、ここに窮る。遮那王の昔から義経を珠玉のごとく慈しんだ豪傑・弁慶は、五条大橋、壇の浦に浮かぶ無数の兵船、雪の吉野山の走馬灯を見つつ、玉虫親娘を目前に、悲しや無念なり壮絶な、弁慶立往生! NHK大型時代劇原作。