敵・頼朝の前で、遥かに義経を恋いながら、大胆に歌い、舞った19歳の白拍子・静御前の姿に、老若貴賤は喝采した。吉野、伊勢、比叡山と世を忍ぶ旅を続ける義経と弁慶。心のよりどころ十郎行家を失い、しだいに無気力になっていく義経を、弁慶は励ます。時に鎌倉では、義経との男子を生けるまま海に投ぜられ、静はすでに死を覚悟していた。NHK大型時代劇原作。