内容紹介
江戸末期、駿河(するが)の小藩。その岩場からは、美しくも怪しい紺碧(こんぺき)の渦が川面(かわも)に見えた。流れゆく時と川と人。男女は渦に巻き込まれるように人生を移ろわせ、時に後悔し、時に鬱屈を抱え、あるいは平凡でも底光りするような日常を過ごし、いつしか果てていく。それもあり、これもあり。しみじみと美しい7つの物語。(講談社文庫)
吸い込まれそうに美しい紺碧の渦と、わけもなく巻き込まれた男女の行方。
悲哀も、悔恨も、鬱屈さえも、月日はめぐり、いつしか流されてゆく。
江戸末期、駿河(するが)の小藩。その岩場からは、美しくも怪しい紺碧(こんぺき)の渦が川面(かわも)に見えた。流れゆく時と川と人。男女は渦に巻き込まれるように人生を移ろわせ、時に後悔し、時に鬱屈を抱え、あるいは平凡でも底光りするような日常を過ごし、いつしか果てていく。それもあり、これもあり。しみじみと美しい7つの物語。
おようさんは、あの、渦に、巻き込まれてるんじゃねえかとふっと思ったんだ。
できるなら、つまりその、おいらに引き上げられねえかと……――<本文より>
製品情報
製品名 | 日月めぐる |
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著者名 | 著:諸田 玲子 |
発売日 | 2011年03月15日 |
価格 | 定価 : 本体552円(税別) |
ISBN | 978-4-06-276907-5 |
判型 | A6 |
ページ数 | 304ページ |
シリーズ | 講談社文庫 |
初出 | 2008年2月に小社より単行本として刊行されたもの。 |