内容紹介
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目次
- はじめに──ディドロから思想史の森へ:『自然の解明に関する断想』を読む
- 第一章 幾何学と実験科学の間で
- 序 思想史的通説への疑問
- I 「私の精神の動きと歩み」
- II 幾何学と実験科学の調停に向けて
- III 四つの逸脱
- 第二章 寓話、再録、補遺
- 序 文学的表現の分析に向けて
- I 思考の複数性──アリスティッポス証言の書き換えと転用
- II 発見の予測不能性──イソップ寓話の再録とその補遺
- III 職人の「手作業」──ルソー『学問技芸論』との対比
- IV 「ひと」のユートピア──『百科全書』項目「鋼」との比較
- 第三章 偏差、怪物、夢想
- 序 二分法の廃棄
- I 「推測の連鎖」
- II 触覚、嗅覚、直観的思考の群れ
- III 「体系」の「夢想」性──「存在の連鎖」理論の剰余
- IV 「怪物」の発生学──前成説と後成説の間で
- 第四章 流体、異種混交、理論的離脱
- 序 「あまりに不安定なひとつの全体」──電気・磁気の発生学
- I 流体的思考と〈体系A+X〉
- II 思考方式の異種混交──オーロラと方位磁針の連関をめぐって
- III 「地球の理論」からの離脱──ビュフォン、モーペルテュイ、ル・モニエに抗して
- 第五章 寄生、内破、創出
- 序 「他者の言葉」の亀裂に向けて
- I 「体系的配列」の変容可能性
- II 「方法主義」のカリカチュア──ビュフォンに基づくリンネの分類学への介入
- III 先行仮説の徹底化──モーペルテュイの有機体形成論への内在的批判
- 第六章 「私」の位置どり、「後世」への開け
- 序 自然(学)から人間(学)へ
- I 「なんのために」から逸脱する「いかにして」──ベーコンの「目的原因」批判を踏まえながら
- II 不可識別者同一の原理──クラーク‐ライプニッツ論争からルクレティウスへ
- III 「私」を「後世」に向けて開くこと──「一〇〇〇年後」の視点
- 終 章 近代思想の転覆者ディドロ──アドルノ&ホルクハイマー、ミシェル・フーコーとともに考える
製品情報
製品名 | 怪物的思考 近代思想の転覆者ディドロ |
---|---|
著者名 | 著:田口 卓臣 |
発売日 | 2016年03月11日 |
価格 | 定価:1,815円(本体1,650円) |
ISBN | 978-4-06-258622-1 |
通巻番号 | 619 |
判型 | 四六 |
ページ数 | 248ページ |
シリーズ | 講談社選書メチエ |
初出 | 本書のもとになったのは、『思想』誌(岩波書店)で連載された論文「ディドロ 『自然の解明に関する断想』精読」(全5回)です。各章の初出は以下の通り。はじめに…書き下ろし、第一章「演繹主義と帰納主義の間で」…2013年第1号、第二章「寓話、再録、補遺」…2013年第5号、第三章「偏差、怪物、夢想」…2014年第3号、第四章「流体、異種混交、理論的離脱」…2015年第2号、第五章…書き下ろし、第六章「不可知なものの承認、『後世』への自己解放」…2015年第4号、終章…書き下ろし。 |
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