内容紹介
ユダヤ教は基本的に「現世」志向の宗教です。戒律に則った生活をすることが美徳であると考えられています。カバラーとはユダヤ教公認の形而上学とも言えるものです。
ユダヤ教自体が扱わない霊魂、死後の生、天と黄泉(よみ)の構造、世界の創造、終末の出来事といったことがカバラーのテーマになります。
カバラーは、二千年以上前から、何千もの書物とたくさんの運動、神秘主義者たちを生み出してきました。その間、ユダヤ教徒の意識的滋養の源泉だったのです。
カバラーとは、ヘブライ語のle-kabel(受け取る)に由来しています。カバラーの伝統のすべては、太古の源泉から来たものと考えられています。
歴史としてのカバラーではなく、ユダヤ教的な神秘的実在についての思想としてのカバラーを分かりやすく解説する待望の一冊です。
目次
- はじめに
- 第1章 カバラーとは何か
- 第2章 カバラーの歴史
- 第3章 カバラーの形而上学
- 第4章 ルーリアのカバラー
- 第5章 霊魂
- 第6章 神秘主義的実践とミツヴォート
- 第7章 祈り
- 第8章 瞑想との関係
- 第9章 神の名
- 第10章 カバラーと現代ユダヤ教