ユダヤ教は基本的に「現世」志向の宗教です。戒律に則った生活をすることが美徳であると考えられています。カバラーとはユダヤ教公認の形而上学とも言えるものです。
ユダヤ教自体が扱わない霊魂、死後の生、天と黄泉(よみ)の構造、世界の創造、終末の出来事といったことがカバラーのテーマになります。
カバラーは、二千年以上前から、何千もの書物とたくさんの運動、神秘主義者たちを生み出してきました。その間、ユダヤ教徒の意識的滋養の源泉だったのです。
カバラーとは、ヘブライ語のle-kabel(受け取る)に由来しています。カバラーの伝統のすべては、太古の源泉から来たものと考えられています。
歴史としてのカバラーではなく、ユダヤ教的な神秘的実在についての思想としてのカバラーを分かりやすく解説する待望の一冊です。
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