深淵と浮遊 現代作家自己ベストセレクション
アンソロジスト高原英理の呼びかけで実現した、未だかつてない「作家自己ベスト作品集」。
「そう来たか!」と意表を突くセレクトから納得の王道的傑作まで。
短編小説、随筆、短歌、経典の評釈――
現代文学の最前線を牽引する文学者たちが挙げた「自己ベスト作品」を集成した豪華アンソロジー。
「編者が作品を選ばない」
この編纂方法でなければ一堂に会することはなかった、それぞれの作家固有の文学観と達成を示す煌びやかな収録作品群の妙を堪能できる、奇跡の一書!
「これまでいくつかアンソロジーを編んできて、ほぼどれもありがたい反響をいただき、よい仕事をしたと自負もしているが、ただ、ときに内心忸怩たる思いがないではなかった。どこまでいってもこの自分の視点からしか見られないことの無念である。自分のまるで考えもしなかった視界を開く方法はないか。
こうして当アンソロジーのプランは生まれた。参加していただける個々の作家自身の決定にお任せする。それは私などの狭い先入観を裏切って思いもよらない豊饒な結果を生むだろう。ご覧いただきたい」
(編者・高原英理氏解説より)
〈収録作品〉
伊藤比呂美「読み解き「懺悔文」女がひとり、海千山千になるまで」
小川洋子「愛犬ベネディクト」
高原英理「ブルトンの遺言」
多和田葉子「胞子」
筒井康隆「ペニスに命中」
古井由吉「瓦礫の陰に」
穂村弘「いろいろ」
堀江敏幸「のぼりとのスナフキン」
町田康「逆水戸」
山田詠美「間食」
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