「それでも私にできること。 さよならを言うまでの一年の記録」既刊・関連作品一覧
44歳の新聞記者スーザンは2011年夏に退職。ALS(筋萎縮性側索硬化症)により、残された命は3年。彼女は「人生最後の旅」という冒険を始めた。親友、夫、生みの母と共に、顔も知らない生みの父のふるさとキプロスへ。親友と共にオーロラを見にアラスカへ。14歳の娘の「決して見ることのできない結婚式」のために、最高のウエディングドレスを探しにニューヨークへ。スーザンの人生最後の旅は命の力強さを教えてくれる。
44歳の新聞記者スーザンは2011年夏、「パームビーチ・ポスト」を去った。退職の理由はALS(筋萎縮性側索硬化症)。ルー・ゲーリッグ症候群と呼ばれる神経変成疾患は、徐々に筋肉が萎縮し、最終的に自発呼吸もままならなくなる難病。余命3年と告げられたスーザンは、よくある「死ぬまでにやることリスト」をつくるのではなく、「人生最後の思い出をつくる旅」を始めた。親友、夫、40年ぶりに現れた生みの母と共に、顔も知らない生みの父のふるさとキプロスへ。結婚20年を迎えた夫と、ベルリンの壁崩壊直後に新婚時代を過ごしたハンガリーへ。親友と共に、ずっと憧れていたオーロラを見にアラスカへ。妹と地元フロリダのクルージングへ。14歳の娘の「決して見ることのできない未来の結婚式」のために、最高のウエディングドレスを探しにニューヨークへ。上の息子と思い出のサニベル島へ。アスペルガー症候群の末の息子とは近くの動物園へ。スーザンの人生最後の旅は、命の力強さを教えてくれる。この本は、「いかに生きるか?」というわたしたちへの問いかけである。
――――スーザンは勇気と力でこの本を書いた。彼女の人生は突然に短縮されたが、不安ではなく愛と幸せを選んで生きる方法を教えてくれる。(『パブリッシャーズ・ウィークリー書評)