内容紹介
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目次
- 第一章 進化と進歩
- 進化に方向性はあるのか/「マジック・ワード」エヴォリューション/進歩は光、衰退は闇/『種の起源』以前のエヴォリューション/ダーウィンの揺らぎ/19世紀の世界観が生み出した「進化の呪い」/心強い味方ジョサイア2世/ダーウィンに影響を与えた経済学者たち/虚無の世界観/自然選択の仕組み/自然選択で「人間らしさ」は生まれるのか/集団選択と「呪い」の融合
- 第二章 美しい仮説と醜い事実
- 「適者生存」をめぐるミステリー/妥協がもたらした深刻な弊害/社会進化論に対する誤解/スペンサーは適者生存を重視していなかった/植民地支配と進化論/明治時代に輸入された「適者生存」
- 第三章 灰色人
- 期待したほど売れなかった『種の起源』/サイエンスライターが広げた「進化論」/自然選択を圧倒した獲得形質論/「闘争の呪い」を呪詛に変える改変/進化論と道徳/恐るべき未来
- 第四章 強い者ではなく助け合う者
- フェイクニュース/革命家クロポトキン/クロポトキンvs.ハクスリー/ダーウィンからラマルクへ傾斜/自然選択と利他性は両立するのか/「道徳と倫理」と自然選択/“道徳の遺伝子”/ゲノム編集で「超人」を作ることが許されるのか」/ゲノム編集で「超人」を作
- ることが許されるのか/進化を進歩に変える試み
- 第五章 実験の進化学
- スペンサーvs.ヴァイスマン/ネオ・ダーウィニズム/ルイ・アガシの弟子たち/ネオ・ラマルキズムの台頭/獲得形質論争/「山賊」が集うラボの革新的研究/現代進化学の体系を作ったドブジャンスキー
- 第六章 われても末に
- ダーウィンの従弟/回帰の発見/二人の生物学者の友情、そして破綻/現代統計学に礎を築いたもう一人の天才/生物学史に残る大論争/同じものを見ていた/未来を先取りしすぎた男/数学の天才を支えたダーウィンの息子/現代進化学がもたらした光と闇/打ち砕かれた楽観論
- 第七章 人類の輝かしい進歩
- ヒトラーの専属医師が遺した言葉/ナチスのお手本/「呪い」が生み出した優生思想/恐るべき閃き/天才統計学者が継承した優生学/科学を捻じ曲げたピアソン/優生学の世界的拠点
- 第八章 人間改良
- ダーウィンの息子/階級的立場からの決めつけ/天才統計学者が書いた「怪文書」/転換点/ダーウィンの息子vs.ウェッジウッド4世/若き優生学者の懺悔
- 第九章 やさしい科学
- 米国の優生学/優生学綱領/フランスの優生学運動/人種隔離政策と博物館の意外な関係/生態系保全の第一人者が書いた優生学の「バイブル」/優生学に否定的だったモーガン/「民族浄化の科学」
- 第十章 悪魔の目覚め
- 自己家畜化する人間/ギリシャ時代からあった優生思想/優生思想で滅びたスパルタ/生き残ったソフトな優生学/ドブジャンスキーとマラーの対立/ステルス化する優生学
- 第十一章 自由と正義のパラドクス
- 優生学の思想性/目的はどこにあるのか/平和の祭典と優生学/崇高な理念とおぞましい差別
- 第十二章 無限の姿
- 現代のトランスヒューマニズム/ゲノム改変の誘惑/メルクマールは「目的」 ほか
製品情報
製品名 | ダーウィンの呪い |
---|---|
著者名 | 著:千葉 聡 |
発売日 | 2023年11月16日 |
価格 | 定価:1,320円(本体1,200円) |
ISBN | 978-4-06-533691-5 |
通巻番号 | 2727 |
判型 | 新書 |
ページ数 | 352ページ |
シリーズ | 講談社現代新書 |
お知らせ・ニュース
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https://60th.gendai-shinsho.jp/
お知らせ
『ダーウィンの呪い』が新書大賞2024 第10位にランクインしました!(2024.2.9)
特集・レビュー
サイエンスミステリーの傑作! ダーウィンの「進化論」が生み出した3つの呪い。
ダーウィンを祖とする進化学は、ゲノム科学の進歩と相まって、生物とその進化の理解に多大な貢献した。その一方、進化論を曲解した彼の後継者たちが「優生思想」という怪物を生み出した。