「正しい戦争」は本当にあるのか

講談社+α新書
タダシイセンソウハホントウニアルノカ
  • 電子あり
「正しい戦争」は本当にあるのか
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内容紹介

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目次

第一章 「正しい戦争」は本当にあるのか
正戦論の起源
国際政治の〈リアリズム〉
〈正義の戦争〉による世界分裂
戦争を否定する論理
〈正義の戦争〉は美辞麗句にすぎない
「ナチの再来だ!」と叫ぶ偽善性
ぼくは〈絶対平和論者〉ではない
集団安全保障の本来の意味
反戦のプラグマティックな実現法
イラク戦争に無関心な日本人
経済合理性からいって米軍は必要ない
軍需産業は競争力がない
ラヴ&ピースだけじゃダメなんだ
カナダとアメリカが戦争しないわけ
地域紛争ーー牛泥棒事件を解決するには
どの国も戦争したい、わけじゃない
大人の平和主義

第二章 日本は核を持てば本当に安全になるのか
いまや核抑止は成り立っていない
アメリカは核を使うつもりだ
インド、パキスタン、イスラエルの核兵器
ミニ・ニューク
核を持ってたら平和が実現するなんて大間違い
インドの失敗
〈戦略論〉なんてちっとも合理的じゃない
なぜ核はこんなに増えてしまったのか
南アフリカが核を廃棄できたわけ
アメリカの核の傘は確かにあてにならない
核兵器が安上がりなんてウソだ

第三章 デモクラシーは押しつけができるのか
いまや民主化は世界標準だ
国家の条件1〈軍事力〉から〈民族〉へ
ヨーロッパ人は民族主義を暴力の源泉と見ている
国家の条件2〈民族〉から〈民主主義〉へ
アメリカが世界を民主化しているなんて大間違い
民主化に必要なのは内側の反政府運動だ
問題は民主主義でなく、その押しつけ
他者という問題ーー寛容こそがデモクラシーだ
お金持ちのグローバリズム
グローバリゼーションはアメリカの陰謀、とは言えない
勝ち組につきたがるのがグローバリズム
グローバル経済は従属構造か
グローバリゼーションと貧困
グローバリゼーションがテロを生むのか
戦う貧乏人から静かな犠牲者へ

第四章 冷戦はどうやって終わったのか
資本主義は七〇年代には勝っていた
経済がダメだったから冷戦が終わったわけではない
ゴルバチョフの外交革命
ゴルバチョフはなぜ江沢民になれなかったのか
実はアメリカの影響力は一時低下していた
東欧の堤防決壊
ゴルバチョフは自分の急進性に無自覚だった
逃げ出してすぐ座っちゃう〈英雄的人民〉
アメリカの圧力で冷戦が終わったわけではない
湾岸戦争で新しい秩序がはっきりした
ドイツの決断ーー「国連もアメリカも」という選択肢
「冷戦はアメリカが勝った」史観の形成
EUはドイツを抑えるためでもある
どこまでが〈ヨーロッパ〉か
冷戦は戦争を否定しないで終わった

第五章 日本の平和主義は時代遅れなのか
平和主義は理想主義か
平和主義の限界

第六章 アジアの冷戦を終わらせるには

あとがき

製品情報

製品名 「正しい戦争」は本当にあるのか
著者名 著:藤原 帰一
発売日 2022年05月20日
価格 定価:990円(本体900円)
ISBN 978-4-06-528576-3
判型 新書
ページ数 256ページ
シリーズ 講談社+α新書
初出 本書は、2003年12月にロッキング・オン社から刊行された書籍の細部を修正し、新書版として復刊したものです。

著者紹介

著:藤原 帰一(フジワラ キイチ)

1956年東京生まれ。米イエール大学大学院政治学研究科博士課程留学を経て、84年東大法学政治学研究科博士課程単位取得退学。東大社会科学研究所助教授などを経て、99年より東京大学大学院法学政治学研究科教授。2022年3月退職。
著書に『平和のリアリズム』(岩波書店)、『国際政治』(放送大学教育振興会)、『不安定化する世界ーー何が終わり、何が変わったのか』(朝日新聞出版社)など。

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