「つたえたい美しい日本の詩(こころ)」シリーズの第一集。「こだまでしょうか」など、だれもが耳にしたことがある金子みすゞの詩。やさしいことばで深いメッセージを発する金子の詩の世界と、日本を代表する絵本作家の一人であるいもとようこの作品世界が強く響きあった一冊。金子みすゞの詩絵本。没後90年、あらためて金子みすゞの作品の魅力にふれたい──。
1903年4月11日、山口県大津郡仙崎村(現在の長門市仙崎)に生まれる(本名、テル)。3歳で父を亡くすが、母や祖母や兄の心遣いで明るく育ち、瀬戸崎尋常小学校、大津高等女学校を卒業する。物静かだが、好奇心旺盛で読書好きな少女だった。1923年、上山文英堂書店で働き始める。書店員の仕事のかたわら、ペンネーム「みすゞ」で童謡を書き、投稿を始める。雑誌『童話』等の誌上で西條八十に認められ、若き童謡詩人たちの憧れの星となっていく。1930年3月10日、26歳の生涯を閉じた。その後、作品は埋もれたが、1982年に、矢埼節夫の長年の努力により遺稿集が見つかり、没後五十余年を経て出版され、世に知られることになった。
いもと ようこ兵庫県生まれ。金沢美術工芸大学油画科卒業。貼り絵の手法による、心あたたまる世界は、幼児からおとなまで、幅広く愛されている。『ねこの絵本』(講談社)『そばのはなさいたひ』(佼成出版社)で、ボローニャ国際児童図書展エルバ賞を2年連続受賞。『いもとようこ うたの絵本1』(講談社)で、同グラフィック賞受賞。その他、『とんとんとんの こもりうた』『いとしの犬 ハチ』「あかちゃんのためのえほん」シリーズ、『子どもとお母さんのためのお話』『子どもとお母さんのための童謡』(いずれも講談社)、「大人になっても忘れたくない いもとようこ名作絵本」シリーズ(金の星社)など、多くの作品がある。
絵の内と外 谷川俊太郎の世界を描く
詩への小路 ドゥイノの悲歌
谷川俊太郎詩集 たったいま
詩集「三人」
ありちゃん あいうえお かこさとしの71音
書簡詩
残響 中原中也の詩によせる言葉
戦後詩 ユリシーズの不在
原点が存在する 谷川雁詩文集
槐多の歌へる 村山槐多詩文集
今を生きるための現代詩
山之口貘詩文集
木山捷平全詩集
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中原中也全詩歌集
中原中也全訳詩集
大関松三郎詩集 山芋
詩集 おかあさん
詩集 サッちゃん