内容紹介
quo fata trahunt, retrahuntque, sequamur.
運命が運び、連れ戻すところに、われわれは従おう。
1789年7月14日、民衆がバスティーユ監獄を襲撃。パリで起きた争乱は、瞬く間にフランス全土へ広がった。帯剣貴族の嫡男フランソワとその従者ピエール、大ブルジョアのテンプル家嫡男ローラン、港湾労働と日雇いで食いつなぐ平民のジャン=マリと妹コレット。〈革命〉によって変転していくそれぞれの運命とは。上巻は貿易都市ナントを舞台にしたフランス編。
「法廷で裁かれるのは〈犯罪〉だ。神が裁くのは、〈罪〉だ」
革命は終わった。
登場人物たちは、フランスを脱出してイギリス・ロンドンへ。ローラン、ピエール、コレットは、革命期に負った「傷」への代償としての「復讐」を試みる。
「革命という名の下になされた不条理に、私は何もなし得ない。ゆえに、個が個になした犯罪の是非を糺す資格も、私は持たない。私は、法がいうところの犯罪者になるつもりだ」
私は、殺人を犯す。それは罪なのか?
あの「バートンズ」も登場!下巻は産業革命期のロンドンを舞台にしたイギリス編。
小説の女王が描く壮大な叙事詩的物語と、仕組まれた巧妙な仕掛けに耽溺せよ。
製品情報
製品名 | クロコダイル路地 |
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著者名 | 著:皆川 博子 |
発売日 | 2019年01月16日 |
価格 | 定価 : 本体1,850円(税別) |
ISBN | 978-4-06-514252-3 |
判型 | A6 |
ページ数 | 1040ページ |
シリーズ | 講談社文庫 |
初出 | この作品は2016年4月に小社より『クロコダイル路地1』『クロコダイル路地2』として刊行されました。講談社文庫刊行にあたって合冊されています。 |