破格の推理力を持ち、その名を轟かせた美貌の名探偵・六元十五(ろくもとじゅうご)。だが、戦火の気配漂う中、突如として探偵は表舞台から姿を消した。あれから七年――。助手として、数多の難事件をともに解決に導いた三田村は、荒廃した東京で六元に再会した。探偵は、告白する。推理に集中すると、感覚を失う「失覚の病」に冒されていることを。だが、不可解な連続殺人が発生し、再び二人を事件に呼び戻す!
©Ritsu Shuuki
周木律(しゅうき・りつ)某国立大学建築学科卒業。『眼球堂の殺人~The Book~』(講談社ノベルス、のち講談社文庫)で第47回メフィスト賞を受賞しデビュー。著書に『眼球堂の殺人』から始まる「堂」シリーズ、『LOST 失覚探偵(上中下)』(講談社タイガ)、『アールダーの方舟』(新潮社)、「猫又お双と消えた令嬢」シリーズ、『暴走』、『災厄』、『CRISIS(クライシス) 公安機動捜査隊特捜班』(原案/金城一紀)(すべて角川文庫)、『不死症(アンデッド)』、『幻屍症(インビジブル)』(ともに実業之日本社文庫)などがある。