内容紹介
はばかりながら読む漢字の文化史!
「且」は男性、「也」は女性の何を表す……?
性、死、名前、トイレなどのタブーをめぐる、ゆたかで隠微な漢字の世界。
中国科学院の院長までつとめた郭沫若の「士」=男根説。性器はやはり「陰」と「陽」で表される。「死」という漢字を避ける習慣。「トイレにいく」が「解手」となるわけ。皇帝やその祖先の実名を厳重に避ける「避諱」とは──。日常の話から歴史や逸話まで、幅広く、豊富な話題を紹介しながら、漢字とタブーの関係を鋭く、面白くつづった会心の名篇。
男女の性行為とか排泄、あるいは女性の生理などに関係することがらは、これまでは「隠しごと」とされ、それを表すことばや文字は社会の表層からはなかなか見えなかった。しかしそんな「隠しごと」も、人間の暮らしと社会の様相を示すものであることにはまったく変わりなく、実際に「隠しごと」に関してのソフトもハードも、時代とともに着実に進化を遂げてきた。そして文字も、その変化発展に完全に対応してきたのである。──本書「あとがき」より
目次
- 序章 言い換えられることば
- 第一章 「性」にまつわる漢字
- 【1】タブーの漢字を書かない理由
- 【2】性器を表す漢字
- 第二章 「死」をめぐる漢字
- 第三章 大小便と「月のさわり」
- 【1】大小便について
- 【2】月のさわりについて
- 第四章 名前に関するタブー
製品情報
製品名 | タブーの漢字学 |
---|---|
著者名 | 著:阿辻 哲次 |
発売日 | 2013年07月11日 |
価格 | 定価 : 本体860円(税別) |
ISBN | 978-4-06-292183-1 |
通巻番号 | 2183 |
判型 | A6 |
ページ数 | 240ページ |
シリーズ | 講談社学術文庫 |
初出 | 本書の原本は、2004年11月、小社より刊行された。 |
おすすめの本
-
電子あり
医者には絶対書けない幸せな死に方
-
電子あり
新校訂 全訳注 葉隠 (下)
-
電子あり
神曲 天国篇
-
電子あり
綺羅の皇女(1)
-
電子あり
ディズニー もう引き返せない ホーンテッドマンション メメント・モリ
-
七月に流れる花
-
進撃の巨人 公式ぬりえブック ATTACK ON TITAN COLORING BOOK
-
電子あり
マルクス・アウレリウス「自省録」
-
電子あり
紅城奇譚
-
電子あり
武家屋敷の殺人
-
電子あり
ローマ五賢帝 「輝ける世紀」の虚像と実像
-
電子あり
不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか