内容紹介
日本の刑事裁判は、じつは世の中の水準からみると、いろいろと遅れたところがある。起訴された事件の有罪率は99.9パーセントと驚くほど高いが、有罪とされた元被告人のなかに無実の人々がかなり含まれているのではないか、というのが私の心の奥底からの関心事である――〈「はじめに」より〉(講談社現代新書)
冤罪弁護士が語る真実
日本の刑事裁判は有罪率99.9パーセント。
なぜ冤罪は起きるのか? 裁判員制度でどう変わったのか?
私は、弁護士登録をしてから20年間、民事、労働、刑事などさまざまな事件を担当してきたが、なかでも冤罪事件を多く担当してきた。どちらかと言えば無名の事件が多いが、とにかく無実の被告人が誤って処罰されてはならないと、必死にひとつひとつの事件をたたかってきた。
日本の刑事裁判は、じつは世の中の水準からみると、いろいろと遅れたところがある。起訴された事件の有罪率は99.9パーセントと驚くほど高いが、有罪とされた元被告人のなかに無実の人々がかなり含まれているのではないか、というのが私の心の奥底からの関心事である――<「はじめに」より>
目次
- 第1部 冤罪はこうして生まれる――冤罪の事件簿
- 第1章 虚偽自白
- 第2章 目撃者の証言
- 第3章 偽証
- 第4章 物証と科学鑑定
- 第5章 情況証拠
- 第2部 裁判員制度で冤罪を減らせるか
- 第6章 日本の刑事裁判の特色
- 第7章 裁判員制度の導入で、日本の刑事裁判の特色は変わりつつあるか
- 第8章 判決文を通して、裁判員裁判の特色を読み解く
- 第9章 冤罪・誤判防止のために、裁判員制度はどう変わるべきか
製品情報
製品名 | 冤罪と裁判 |
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著者名 | 著:今村 核 |
発売日 | 2012年05月18日 |
価格 | 定価 : 本体800円(税別) |
ISBN | 978-4-06-288157-9 |
通巻番号 | 2157 |
判型 | 新書 |
ページ数 | 320ページ |
シリーズ | 講談社現代新書 |