内容紹介
その日、藤原家に縁ある邸に生まれたのは珠のような姫君。名を花房といい、都の陰陽師たちが「傾国の女性」と予言し、抹殺しようとした存在だった。両親は花房を守るために性別を偽り、男として育てることを決心する。一方、誕生したのが甥だと信じて疑わない藤原道長は、見目麗しく賢く成長した花房を溺愛し、我が子のように連れまわすが……。栄華と陰謀が入り乱れる、百花繚乱の平安絵巻!
目次
- 第一帖 傾国の星の下に
- 第二帖 殿上童と守り刀
- 第三帖 嘘と噂と裏切りと
- 第四帖 舞い始めた蝶
- 第五帖 花苑の秘密
- 第六帖 乱調の風
- 第七帖 逆風に咲く牡丹
- 第八帖 生々流転
- 第九帖 花の名前
- あとがき