日本の戦争と侵略による苛酷な時代に、在日朝鮮人作家の先駆となり、多くの傑作を残し逝った金史良の代表作9篇。 1914年(大正3年)、朝鮮・平壌(現・ピョンヤン)に生まれ、渡日して旧制佐賀高校、東京帝大に学び、同人誌に執筆。少年と南先生の心の交流を描く、「光の中に」で評価を得、鋭い風刺の力業「天馬」他を書き、弾圧を避け戦時下に帰国。後、朝鮮戦争で人民軍に加わり、戦病死。幻の名作群の甦り。