内容紹介
人間観・死生観の結晶 儒教の古典を読み直す
本文18章と付篇1章から成る小篇である『孝経』は、
孝道を論じた儒教の経書で、古来永く読み継がれてきた。しかし、単に親への孝行を説く道徳の書ではなく、中国人の死生観・世界観が凝縮された書である。
『女孝経』『父母恩重経』「法然上人母へのことば」など中国と日本の『孝経』周辺資料も多数紹介・解読し、精神的紐帯としての家族を重視する人間観を分析する。
従来、『孝経』と言えば、子の親への愛という、いわゆる親孝行と、孝を拡大延長した政治性という、いわゆる統治思想と、この両者の混在といった解釈がなされることが多く、それが『孝経』の一般的評価であった。そうではない。『孝経』全体としては、やはり死生観に関わる孝の宗教性が根本に置かれている。その上に、祖先祭祀・宗廟といった礼制が載っているのである。――<本書「『孝経』の主張」より>
目次
- 第1部 『孝経』訳注
- 第2部 『孝経』とは何か
- 第3部 『孝経』の歴史
- 第4部 『孝経』・孝に関連して
- 附編 『孝経』関係テキストの図版
製品情報
製品名 | 孝経 <全訳注> |
---|---|
著者名 | 著:加地 伸行 |
発売日 | 2007年06月08日 |
価格 | 定価 : 本体1,360円(税別) |
ISBN | 978-4-06-159824-9 |
通巻番号 | 1824 |
判型 | A6 |
ページ数 | 400ページ |
シリーズ | 講談社学術文庫 |
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