XAFSの基礎と応用
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内容紹介
XAFSのバイブル、待望の改訂!
本書は2002年刊行『X線吸収分光法─XAFSとその応用』(太田俊明 編・アイピーシー刊)の全面改訂版です。旧版の良い点を受け継ぎ、新しい測定法や解析法を追加しました。
本書では、まず「第1章 序論」でXAFS研究、およびその関連研究分野がどのように発展してきたかを概説しました。
「第2章 XAFSの理論」では、EXAFSの理論について詳述しただけでなく、最近ますますその需要が増してきたXANESの理論を新たに付け加えました。
「第3章 XAFSの解析」では、一般的な解析法の説明に加え、解析法における諸問題をFAQの形で説明し、さらにXAFS解析に便利なソフトについての解説を加えました。また、実験家の立場からXANESの具体的な解釈についても新たに付け加えました。
「第4章 XAFS実験」では、放射光源、ビームライン、測定手法といった基盤技術に加えて、時間分解手法、空間分解手法、さらに、さまざまな分野への応用展開技術が最先端をいく研究者によって解説されています。旧版から最も大きく様変わりした章です。
「第5章 関連手法」では、XAFSに関連するさまざまな手法が紹介されています。XAFSはX線の吸収に起因する現象ですが、その中にはX線の散乱や干渉効果が含まれており、それは形を変えて非弾性散乱やDAFS(diffraction anomalous fine structure)などの現象としても現れます。
XAFSの理論・解析法はもちろん、放射光を利用した測定系や時間・空間分解測定、全反射測定、高圧下での測定、その場測定、界面や生体試料を対象とした測定まで、XAFSのすべてがわかる研究者必携の1冊です。
※以下の付録を講談社サイエンティフィクのホームページ(http://www.kspub.co.jp/book/detail/1532953.html)で公開しています。
付録C 吸収強度見積もりのためのVictoreen係数の表
付録D REX2000:FEFF計算結果でカーブフィッティングする方法
目次
- 第1章 序論
- 1.1 物質と電磁波の相互作用
- 1.2 X線吸収分光の歴史
- 第2章 XAFSの理論
- 2.1 一回散乱EXAFS
- 2.2 多重散乱理論
- 2.3 XANESの電子状態理論
- 2.4 EXAFSにおける温度因子
- 第3章 XAFSの解析
- 3.1 EXAFSの解析
- 3.2 REXを用いたXAFS解析
- 3.3 Athena‐Artemisを用いたXAFS解析
- 3.4 XANES
- 第4章 XAFS実験
- 4.1 放射光光源
- 4.2 ビームライン光学系
- 4.2.1 分光素子
- 4.2.2 ミラー
- 4.3 基盤技術
- 4.3.1 透過法
- 4.3.2 蛍光収量法
- 4.3.3 電子収量法
- 4.4 軟X線技術
- 4.4.1 軟X線を利用する際の注意点
- 4.4.2 内殻電子励起とおよびそれに続く過程の分析
- 4.4.3 軟X線領域におけるXAFS測定の例
- 4.5 時間分解測定
- 4.5.1 QXAFS法
- 4.5.2 DXAFS法
- 4.5.3 ポンプ・プローブ法
- 4.6 空間分解測定
- 4.6.1 微小ビームによる空間分解測定
- 4.6.2 ナノビーム集光光学系
- 4.6.3 非走査型イメージング
- 4.6.4 深さ分解XAFS
- 4.6.5 ラミノグラフィXAFS
- 4.7 発展的技術
- 4.7.1 全反射XAFS
- 4.7.2 高圧下のXAFS測定
- 4.7.3 界面
- 4.7.4 生体試料
- 4.7.5 電気化学的技術
- 4.7.6 触媒のin situ測定
- 第5章 関連手法
- 5.1 軟X線磁気円二色性、線二色性
- 5.2 硬X線磁気円二色性
- 5.3 2光子過程を利用したXAFS測定
- 5.4 X線異常散乱
- 5.5 X線定在波法
- 5.6 Core-hole clock分光法
- 5.7 電子エネルギー損失分光法
- 付録A 特性X線/X線吸収端のエネルギー
- 付録B 主なK, L吸収端に関するブラッグ角の計算値
製品情報
製品名 | XAFSの基礎と応用 |
---|---|
著者名 | 編:日本XAFS研究会 |
発売日 | 2017年07月22日 |
価格 | 定価:5,060円(本体4,600円) |
ISBN | 978-4-06-153295-3 |
判型 | A5 |
ページ数 | 352ページ |
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