アメリカのワールド・ビジネスを支配する若き経営専門家はいかに養成されるのか? 磨きぬかれたカリキュラム、苛酷なワーク・ロード、激論とびかう授業。ハーバード、ミシガンなど経営大学院の実態を詳細に紹介しつつ、21世紀のビジネス社会を展望する。
約束された将来――アメリカ社会では、大学を出てそのまま就職しても、先はせいぜい熱練セールスマンである。MBAを取得して大手企業に就職すれば、アメリカの平均世帯所得が三万ドルちょっとという状況のなかで、初任給でも五万ドルはもらえる。ましてや、トップ・テンのビジネス・スクールの卒業生ともなれば、ビジネス・パーソンとしての将来は約束されたも同様である。アイアコッカのように、年収何億円という世界も夢ではない。アメリカのビジネス界で力を発揮し、出世するためには、もはやMBAは必須の条件となっているのである。このようなアメリカにおけるMBAの存在は、わが国で近年よく知られるようになり、アメリカのビジネス・スクールへ入学する人たち、あるいは入学を希望する人たちも年々増加の傾向にある。――本書より
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