妻に……Could I have another bowl of rice ?……おかわりをいただけませんか? 洗練された英語への“隠し味”は、politeness。ソフトな自己主張や依頼のしかた、タブー語の婉曲表現など、円滑な人間関係のためのストラテジー。
英語版「つまらないものですが……」――日本と違って、他家を訪問するとき手土産を持参しなくてもよいのが米国流のマナーとは聴きましたが、それでもワイン1本とか、チョコレートの小箱とか、ちょっとしたものをお持ちくださる方もありました。Here's little something for you.(ささやかなものですが……)This is just a small gift.(ちょっとしたものですが……)客たちのa little somethingやa small giftの使い方は、日本語の「つまらないものですが……」のような過度のへりくだりを感じさせず、自然でした。なるほど、アメリカ人はself-deprecation(自己卑下)はしないけれども、modesty(慎み深さ)は心情として持ち合わせており、それをことばではこのように表現するのだなと、私はこの“発見”をmental node(心のメモ)に書きとめました。――本書より
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