バランスシートは企業のカルテ。不良在庫や借入金の数値から倒産の危機が読める。平均年齢や研究費から優良会社への転換は、おもしろいいほどみえてくる。デジタルな情報にアナログの分析を加えた、企業の栄枯盛衰を続む1冊。
会社の力を読む――会社のバランスシートは経営者の経営成績であり、経営の結果をあらわしているが、それは将来への橋わたしの意味ももっている。経営方針によって、バランスシートはよくも悪くもなる。大切なのは経営者の経営方針が過去においてどのようであり、将来どのような方向を指向しているかを、バランスシートでしっかり読みとることである。今日設立された小規模の中小企業が、10年後20年後に立派な上場会社になる例は多々ある。典型的な例は本田技研、ソニーなどにみることができる。会社の成長は10年単位でみると、想像を越えるものがある。その一方で名門といわれた古い伝統を特つ会社が舞台から消えてゆくのも事実である。消えてゆく会社は、世の中の変化に適応カを欠き、適者生存の原理によって淘汰されたもので、ここでも生物界における厳しい現実が経済社会にも適用されているのをみることができる。――本書より
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