内容紹介
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目次
- ●吾が恋はまさかもかなし草枕多胡の入野の奥もかなしも――東歌
- ●上野安蘇の真麻群かき抱き寝れど飽かぬ何どか吾がせむ――同
- ●吾が面の忘れむ時は国はふり嶺に立つ雲を見つつ思はせ――同
- ●都辺に行かむ船もが刈薦の乱れて思ふ言告げやらむ――羽栗翔
- ●君が行く道のながてを繰り畳ね焼き亡ぼさむ天の火もがも――狭野茅上娘子
- ●ほととぎすこよ鳴き渡れ燈火を月夜に擬へその影も見む――大伴家持
- ●うらうらに照れる春日に雲雀あがり情悲しも独りしおもへば――同
- ●わが妻はいたく恋ひらし飲む水に影さへ見えて世に忘られず――若倭部身麻呂
- ●松の木の並みたる見れば家人のわれを見送ると立たりしもころ――物部真島
- ●新しき年の初の初春の今日降る雪のいや重け吉事――大伴家持