ケムリくゆらす至福と悲惨 タバコとガンによる死亡率の関係が強調され、公共的な場所での嫌煙運動がすすめられている。たしかに、煙は空気を汚すし、栄養にもならない。人間にとってタバコは、害のみをもたらし、益するところはないと、言いきれるのだろうか。作業能率や注意力にどんな作用を及ぼすのか。精神的なストレスを解消しているのではないか。ニコチンは体内でどんなはたらきをしているのか。体質や性格、吸い方や量、喫煙の条件と禁煙の必要な場合など、多面的に考察し、個人にとって社会にとっての喫煙の知恵を説く。