愛する男の子供を産んだが、入籍を拒まれ、悲嘆に暮れた真崎ちよを救ったのは、料理屋の女将・榎本みつ。が、愛する男は戦死。やがて終戦を迎える。ちよは芸妓になり、たちまち売れっ子になるが、しょせんは鵜匠の鵜に過ぎない。その頃、著名な劇作家に見染められたちよは、幼い弥千枝を捨て、東京に走る。冷酷な運命に抗し、つかの間の愛に燃える、第2巻。〈全5巻〉