「<清潔>の近代」既刊・関連作品一覧
欧米列強に対抗し、病原菌ゼロをめざして、国家衛生システムを張りめぐらせた明治日本。「衛生唱歌」「衛生博覧会」など精力的な啓蒙は、軍国の強健・健康美志向へと変容していく。そして現代。「抗菌グッズ」=異常潔癖ブームの彼方に、「清潔空間」のグロテスクな未来を透視する。
【目次】
プロローグ 清潔な国ニッポン
第一章 江戸時代の健康維持システム
1 近代医学以前
2 養生書の時代
3 常在薬というシステム
4 神仏の力
第二章 「清潔」の発見
1 都市という不潔
2 風呂好き日本人
3 西欧の巨大清潔装置
第三章 コレラ侵襲の衝撃
1 「衛生の母」としてのコレラ
2 細菌学革命
3 コレラ騒動
第四章 衛生国家への道
1 環境大国日本
2 明治衛生システムをつくった人々
3 長与専斎 衛生行政の先駆者
4 後藤新平 衛生システムの構築者
5 国家衛生の成立
第五章 衛生博覧会という装置
1 博覧会の世紀の中で
2 流行語としての「衛生」
3 恐怖と好奇のメディア
第六章 「衛生」の変貌 健康美へ、強健へ
1 明治・大正の養生書
2 健康美人の賞揚
3 国家のための強健な身体
第七章 「清潔空間」の完成
1 衛生ランド
2 ネオ養生の世界
3 漠とした不安
エピローグ あとがきにかえて
索引
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