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ガンのヘンリクスの哲学

本書は、ガンのヘンリクス(d.1293)の思想をはじめてわが国に紹介し、同時に、哲学史上にこれまでほとんど看過されてきた一時期に光を当てつつ、1980年代以降欧米で急速に進展してきたこの分野の先行研究を踏まえながら、ヘンリクスにおける「照明の形而上学」の構造を、認識論と存在論の統一的視点から解釈しようとするものである。

【目次】
まえがき
序章 ガンのヘンリクスとは、誰なのか
第一節 序論
第二節 ヘンリクスの経歴と著作
第三節 ヘンリクスの思想傾向
第四節 結論
第一章 認識論における照明の位置
第一節 序論
第二節 認識のメカニズム
第三節 知の構造と照明の位置
第四節 初期認識論の意図
第五節 結論
第二章 知の確実性と照明
第一節 序論
第二節 ヘンリクスの議論
第三節 スコトゥスの照明説批判
第四節 結論
第三章 照明説の思想発展
第一節 序論 
第二節 初期の説明方式 『定期討論のスンマ』第一項
第三節 後期の説明方式 『任意討論集』第九巻第一五問
第四節 ヘンリクスの照明説の根本にある思想
第五節 結論
第四章 本質・存在・〈もの〉
第一節 序論
第二節 〈存在〉をあらわす語彙の曖昧さ
第三節 なぜ、ガンのヘンリクスの存在論なのか
第四節 本質・存在・〈もの〉
第五節 結論
第五章 本質と存在の志向的区別
第一節 序論
第二節 実在的区別 エギディウス・ロマヌス
第三節 志向的区別 ガンのヘンリクス
第四節 同一性 フォンテーヌのゴドフロワ
第五節 結論
第六章 照明の形而上学
第一節 序論
第二節 照明説の思想発展とその問題点
第三節 ア・プリオリな神認識
第四節 〈本質〉のリアリズム的解釈
第五節 結論

文献表