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ジョナサン・エドワーズ研究

現代アメリカの思想的源泉である18世紀の思想家に光をあてた、初めての本格的研究。アメリカを代表する神学者、ピューリタニズムの精髄とされるジョナサン・エドワーズ。単に18世紀のピューリタン・アメリカでの役割だけでなく、根本的な人間性の変革のヴィジョンを提示しようとした神学者としてのエドワーズ像をとらえる。

【目次より】
序章 エドワーズの思想史的位置
第一章 傾向的存在論
一 存在論的慣性論の歴史
1 アリストテレス
2 トマス・アクィナス
3 トマス以降エドワーズの思想的周辺まで
二 エドワーズの傾向的存在論
1 初期エドワーズの思想的発展
2 傾向的存在論の展開
第二章 回心 注入の恩恵
一 「注入」と「照明」
1 カルヴァン
2 エイムズ
3 「助力」論争
4 エドワーズ
二 傾向性の変化としての回心
三 注入の諸相
1 注入と人間的準備
2 注入と内住
3 注入と可感性
第三章 回心 新しい内的原理
一 注入の賜物
1 新しい傾向性
2 「造られざる恵み」
3 内在的原理
二 テュレティーニにおける注入の賜物
三 エドワーズにおける注入の賜物
1 プロテスタント原理
2 カトリック実質
第四章 義認 神の賜物の冠
一 エドワーズにおける義認論の位置
二 アルミニウス主義の義認論
三 法廷的義認論
四 転嫁とその存在論的な基礎づけ
1 アダム論的転嫁(原罪論)
2 キリスト論的転嫁(義認論)
五 エドワーズ義認論の特質
1 信仰の能動性
2 神の先行的受容
3 義認に先立つ人間的善
4 「自らの賜物に冠を授け給う神」
第五章 義認 体系的比較
一 成義的注入論と宣義的転嫁論
1 義認論における「注入」
2 対立構造の前提
二 義認と聖化の救済論的秩序
1 プロテスタント的視点
2 カトリック的視点
三 「形相づけられた信仰」
1 術語の相違
2 文脈の相違
第六章 聖化 回心と義認の継続
一 再生と聖化
二 キリスト教的実践
三 堅忍の賜物
第七章 栄化 創造の究極目的
一 個人終末論
二 流出と還流
1 三位一体の神の傾向性
2 人間の神への参与
付論 エドワーズ的な「神化」の概念について
結章 エキュメニカルな救済論の構築にむけて
あとがき

引用文献