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近世日本の人身売買の系譜

日本史における人身売買をめぐる禁止令を概観し、江戸時代における徳川幕府による人売買、宿女、遊女、芸者、年季奉公人の実態を探る。

【目次】
はしがき
序章
第一節 緒言
第二節 人身売買の概念
第三節 近世までの人身売買禁止
一 律令制における人身売買禁止 二 新制における人身売買禁止 三 鎌倉幕府法における人身売買禁止 四 分国法における人身売買制度 五 秀吉の人身売買禁止 六 概括
第一章 徳川幕府の人売買規制
第一節 問題の所在
第二節 学説史
第三節 徳川幕府の人売買規制
一 幕府法における人売買の概念 二 幕府法の規定の推移 三 五人組帳の人売買に関する規定 四人売買に対する刑罰と判例
第四節 人売買の慣行
一 人身の永代売買 二 脱法行為 三 奉公形式の変化と人身売買
第五節 幕府の人売買に関する法の意味
一 人売買の禁止 二 年季の制限 三 年季制限の撤廃 四 永年季の再禁止
第六節 結言
第二章 身売奉公契約の形成過程
第一節 問題の所在
第二節 近世における奉公形態の一般的推移
第三節 追分宿女奉公人請状の変遷
一 学説史 二 追分宿概要 三 女奉公人請状 四 男奉公人請状 五 総括
第四節 身売奉公人請状の形成過程
第三章 身売奉公人請状
第一節 問題の所在
第二節 身売奉公人請状の定型化
第三節 遊女奉公人請状
第四節 道中旅籠屋食売奉公人請状
第五節 大坂の茶立奉公人・泊茶屋食焼奉公人請状
第六節 芸者奉公人請状・その他
第七節 身売奉公人請状の形式・内容
第八節 普通年季奉公人請状との比較
第九節 身売奉公を温存せしめる基盤について
第四章 明治初期の人身売買禁止
第一節 問題の所在
第二節 新律綱領の成立まで
一 仮刑律 二 渉外関係 三 世論 四 新律綱領略売人条
第二節 娼妓解放令前後
一 小菅県の建議 二 マリア・ルス号事件 三 人身売買禁止と娼妓の解放 四 禁止令の適用
第三節 改定律例
一 改定律例略売人条例 二 人身売買禁止の内容 三 校正律例稿 四 人身の引当
第四節 結言
結章にかえて
付録
一 大坂元伏見坂町伏見屋善兵衛文書──大坂の茶屋および茶立奉公人
一 緒言 二 大坂の茶屋 三 元伏見坂町および伏見屋善兵衛 四 伏見屋菩兵衛文書 五 結言
二 西国における身売奉公人請状
一 緒言 二 備前 下津弁  三 備中 宮内  四 安芸 御手洗 五 周防 室津 六 讃岐 金比羅 七 肥前 長崎 八 結言