「つい誰かに教えたくなる人類学63の大疑問」既刊・関連作品一覧
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「ヒトはイヌより鼻がいい?」
「彼の体臭はなぜセクシーなの?」
「デブと下戸は進化の最先端?」
本書は、素朴な疑問を通して自然人類学の最新成果を紹介しています。すなわち「ヒトとは何か?」にせまる読み物です。本書を読み進めると、ヒトのユニークさや、ほかの動物たちとの共通点が明らかになっていきます。また、わたしたちはまだまだ自分たちのことを理解できていない、ということに気づかされます。
本書は6つの章で構成され、各章でヒトの異なる側面に注目しています。
第1章「世界を変えるサル? ―環境適応と環境改変」では、アフリカで誕生したヒトがなぜ地球上の広い範囲で繁栄できたのかを考えます。たとえば、海抜2,500mを超える高地に住む民族は、高山病にはならないのでしょうか? また、人類はこの繁栄の裏でほかの生物にどのような影響を与えてきたのでしょうか?
第2章「太って生き残る? ―栄養の獲得と代謝」では、人類がどのように食物を得て、何を食べてきたかを考えます。たとえば、肉を食べるようになったのはいつからでしょうか? 肉食をはじめたことは、その後の人類の歴史にどのような影響を与えたでしょうか?
第3章「裏切り者は許さない? ―感覚、知能、そして行動」では、ヒトの特殊な視覚機能や、際立って大きな脳、独特な行動を取り上げます。あなたの脳には「裏切り検出器」がそなわっているかもしれません。
第4章「子育ては大変だ! ―繁殖戦略と家族の進化」では、絶対にモテる戦略……はお教えできませんが、配偶者を得て子孫を残すという生物として重要な営みを取り上げます。ヒトにとっては当たり前な「家族」という存在は、じつは特殊なものかもしれません。
第5章「多様性こそ力! ―ゲノムと遺伝」では、ヒトの設計図を読み解きます。その設計図には、髪の毛の色や形態、肌の色、瞳の色などが書かれています。その一方で、なぜか病気の原因が書き込まれていることがあるようです。おそらくあなたのゲノムにも。
第6章「わたしたちはどこからきた何者か? ―人類の進化と系統」では、ヒト以前の人類からわたしたちにいたるまでの歴史をふり返ります。よく耳にする「北京原人」「ネアンデルタール人」とは、いったい何者なのでしょうか? 現代人とどういう関係があるのでしょうか?