「徒然草を読む」既刊・関連作品一覧

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徒然草を読む

『徒然草』の読み方にはいろいろある。それがこの類を絶した随筆の幅であり、懐の深さである。『徒然草』はただ一つのことを切言していると私は思う。「先途なき生」と。人生は有限であり、しかも明日知れぬいのちではないか。ここから兼好の唱導する生き方の極意は、「ただいまの一念」、これである。死までの切迫したこの世の生の時間を、時間そのものとなることによって生き切ろうと、兼好は訴えたのである。(著者「まえがき」より)